上組隧道(トンネル)
このトンネルは、昭和4年(1929年)5月に約4年間の工事により開通された手彫りのトンネルです。
文化財資料によると、小頃子(おごろす)は平家の落武者が源氏から逃れるために山深い小頃子地区で自給自足の生活をしていたという「平家伝説」があります。
時が経つにつれて、外部との交流が必要となったこの地区では、峠道を越えることは大変労力がいることから、この地区にトンネルをという地域住民の願いがあったそうです。
当時トンネル掘削の費用は寄付で集まり、労力も地域の人たちのボランティアでした。
小頃子地区から小原地区から双方が掘りはじめていったそうです。手彫りのこのトンネルは長さ52.4m。
島のトンネル第1号として開通し、開通式では地区民総出で行列をくみ、トンネルの開通式では地区民総出で行列を組み、踊りと囃子で東野小学校まで練り歩いたそうです。