神峰山の中腹、山尻から登る道と大崎上島トンネル脇から登るルートのぶつかる場所に、小さな山小屋が立っています。

もともとここは、登山者の休憩場所として建てられた場所。

その建物を利用して、神峰山のことをより深く知り探求するための展示、「山ラボ」が行われています。

 

    

はじまりはコロナ禍、それまで毎年行われていた神峰山ウォークが２年連続で中止になりました。

ぽっかり空いた時間の中でわたしたちは、神峰山に関わる方々のおはなしを１年を通して聞く、ということを始めました。

お話を聞き、山を歩くたびに、信仰、祈りの山、生活に恵をもたらす山としての神峰山の姿が見えてきました。

たとえば、神峰山には鬼のお話をはじめいくつかの民話が残っていること。

山道に並ぶお地蔵さんの前掛けと帽子を毎年作り、着せ替えている人がいること。

昔、山の中に給食を作る燃料に使うための森があったことなど。

神峰山は素晴らしい景色が見渡せる場所として知られていますが、それだけに留まらない視点が、山のあちこちに眠っていることを知りました。

 

民話に出てくる「はさみ岩」の跡とおじぞうさん

 

遠くの眺めだけでなく、足元にあるものも。

今だけでなく、これまで積み重ねてきた記憶も。

様々な角度から捉えた神峰山の姿を共有していく試みとして、山ラボは生まれました。

 

神峰山に関する郷土資料なども展示しています

 

「山ラボ」は、いつでも自由に入って見ていただけます。

もちろん今まで通り、休憩場所としてもご利用いただけます。

神峰山に登る際には、ぜひお立ち寄りください。

 

訪れた方が思い出やメッセージを残してくれるノート

 

いつのまにか、窓辺に置かれていた木の実

 

手作りのお地蔵さん。顔はひとつひとつ手描きです。

 

大崎上島町観光協会